2022 F1 サウジアラビアグランプリの決勝について解説します。
コーナーのフェラーリ vs ストレートのレッドブルという構図に。
結論から言えば、フェラーリはストレートが遅すぎました。
フェラーリはコーナー重視でそれなりにダウンフォースをつけており、4コーナー~10コーナーでレッドブルを完全に圧倒しています。
また、22、23コーナーのボトムスピードも非常に速かった。
セクター1でルクレールはフェルスタッペンより0.3秒以上速かったものの、そのほとんどがストレートで相殺されていました。
フェラーリにバーレーンほどの優位が生まれなかったのは、ジェッダがF1のカレンダーの中でも屈指の高速サーキットだからでしょう。
フェラーリ陣営はもっとタイヤの摩耗が激しいと踏んでいましたが、結果的には摩耗はそれほど酷くなかった。
レッドブルはフリー走行でよりダウンフォースが出るセットアップを試していますが、結局ストレート重視のものに戻しています。
しかし、ポールスタートのペレスはサインツを全く抜けないどころか、オーバーテイクを仕掛けることすらままなりませんでした。このため、スピードトラップのトップがフェルスタッペンで、最下位がペレスという極端なことになっています。
ペレスはセクター1でサインツについていけないため、ストレートでオーバーテイクを仕掛けるには遠すぎました。
ルクレールはフェルスタッペンとのバトル時にフィニッシュラインで305.2km/hを計測していますが、今回ストレートが遅いメルセデスのハミルトンが307.6km/hを計測しているので、やはりフェラーリはダウンフォースをつけすぎていました。
今後、中低速コーナーの多いテクニカルなサーキットでもレッドブルが速いのかどうかが注目ではないかと思われます。
開幕前勢力図予想が的中!
バーレーン直前に開幕時点での勢力図を分析しましたが、今回完全にこれが的中した形に。
サウジアラビアGP決勝を上からチームでならべると
アルピーヌ
アルファタウリ
ハース
ウィリアムズ
という順で、勢力図分析にかなり近い結果に。
開幕戦でアルピーヌの速さを疑った人もいるかもしれませんが、ジェッダでは完全に中段勢の先頭に立っており、勢力図の分析が完全に的中した形に。
また、苦労している状況でもマクラーレンのノリスが7位という位置にしっかり来ており、勢力図分析通りの位置です。
予想を上回るのはハースくらいでしょう。
些末なことですが、レース中にガスリーが腹痛に襲われてヤバかったみたいですね。