F1ブラジルグランプリ決勝。
予選後の車検でDRS規則違反となり最後尾スタート、さらにはICE交換による5グリッドペナルティという圧倒的に不利な状況だったルイス・ハミルトンが奇跡的な優勝を成し遂げました。
LAP 59/71
— Formula 1 (@F1) 2021年11月14日
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ハミルトンは10番グリッドからスタート。
スタート直後から圧倒的な速さで順位を上げ、4周目には既に4位まで浮上。
スタートでフェルスタッペンとペレスがボッタスをかわし、レッドブルは1-2体制を築きました。しかし、角田が接触してフロントウィングを落とした事でセーフティカーが出動。
ハミルトンはチームオーダーで3位まで浮上し、フェルスタッペン及びペレスとの差を一気に縮めます。
そしてコース上でペレスをオーバーテイク。
ハミルトンがペレスをオーバーテイクした時にはフェルスタッペンと4秒程度のギャップがありましたが、メルセデスが先に仕掛けピットイン。
ハードタイヤに変えるとハミルトンのペースが良く、ハミルトンはフェルスタッペンに接近。
第2スティントではフェルスタッペンが先にピットストップ。ハミルトンは3周遅れてピットストップ。両者共にハードタイヤを装着。
長いバトルの末、4コーナー手前でハミルトンがフェルスタッペンをオーバーテイクすることに成功。DRSを使って1コーナーで接近し、フェルスタッペンがラインを変えたことで2コーナーからの立ち上がりが悪くなった隙を突きました。
このままフェルスタッペンとの差を広げてハミルトンが優勝しました。
スプリント予選を考えると、実質最後尾から優勝したようなものです。
1→20→5→10→1
ハミルトンはジェットコースターのような週末を過ごしました。
ボッタスはバーチャルセーフティカーの間にピットストップし、これでペレスの前に出ることに成功。
しかし、ハミルトンのペースとは裏腹に、ボッタスはフェルスタッペンと勝負するには至らず。
今回のレース、ハミルトンは10番グリッドからのスタートで、ペレスに追いつく間にフェルスタッペンが逃げてしまう可能性が高かったです。
しかし、角田のフロントウィングやその他のデブリ回収のためのセーフティカーによってペレスとフェルスタッペンの差も縮まったことで、フェルスタッペンが逃げる前にハミルトンが2位に浮上できたのが勝因だと考えて良いでしょう。
また、スプリント予選フォーマットのためセットアップを煮詰めることができず、これがレッドブルよりメルセデスに有利に働いたと考えることもできます。
なお優勝したハミルトンはレース後にブラジル国旗を掲げて走行しましたが、この時シートベルトを外したとしてスチュワードに呼ばれました。
最後までスチュワードが忙しい週末となりました。
フェラーリはトップ2チームからは大きく離されて5位6位。
ガスリーは安定した走りで7位。
アルピーヌ勢がダブル入賞。
ノリスはポイント獲得ですが、スタート直後はフェラーリの前に出られそうな雰囲気すらありました。サインツとの接触によるパンクで最後方まで下がった事を考えると、このポイント獲得も見事な結果です。しかし、対フェラーリで考えると痛すぎる。
角田は唯一のソフトタイヤスタート。
1コーナーでストロールのインに飛び込もうとしたものの、全く届いておらず、曲がろうとしていたストロールと接触。ストロールのフロアを壊したあげく、自身のフロントウィングが脱落しました。
スチュワードは角田のブレーキングが遅すぎたためにストロールと接触したと判断、10秒ペナルティが課されました。
結局角田は15位フィニッシュ。リカルドとストロールがリタイアしたので18台中の15位ということになります。
LAP 6/71 - SAFETY CAR
— Formula 1 (@F1) 2021年11月14日
We're behind the Safety Car, with debris being cleared from the track after Yuki Tsunoda loses part of his front wing#BrazilGP 🇧🇷 #F1 pic.twitter.com/WPX31JtGtg