2021 F1イタリアGP決勝
マクラーレンのリカルドが優勝、ノリス2位
マクラーレンが1-2フィニッシュというミラクルが起きました。
マクラーレンは2012年ブラジルGP以来9年ぶりの優勝!
マクラーレンの1-2フィニッシュは2010年カナダGP以来11年ぶり。
YES YES YES, DANIEL!!! THAT'S P1!!!
— McLaren (@McLarenF1) 2021年9月12日
McLaren WINS the Italian Grand Prix!!! 🏆🏁
#ItalianGP 🇮🇹 pic.twitter.com/xDDI2Nb7YP
昨日のスプリント後に、「マクラーレンがスタートでフェルスタッペンをオーバーテイクしないと淡々としたレースになる。リカルドがスタートでフルアタックすると言ってるので面白そうだ」と書きました。
そしてリカルドは見事スタートでフェルスタッペンをオーバーテイクし、これが後の劇的な展開を生みました。
どちらかというとフェルスタッペンのスタートが悪く、リカルドは苦労せず前に出ました。
フェルスタッペンはリカルドに押さえられ続け、ピットストップで逆転を狙うも11秒という遅いピットストップになりノリスの後ろになってしまい、その後ピットアウトしたハミルトンと並んで1コーナーに突入。
両者譲らず接触、フェルスタッペンの車がハミルトンの車に乗り上げて両者リタイアという大波乱が起こりました。ヘイローがまたもドライバーを救いました。
LAP 26/53
— Formula 1 (@F1) 2021年9月12日
Hamilton and Verstappen collide at Turn 2!
They are both out of the race #ItalianGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/6uuh7NhfZ4
フェルスタッペンとハミルトンが消えた事でマクラーレンはかなり楽に。
一時フェラーリに前に行かれるも、マクラーレンのストレートの速さを活かしてノリスがオーバーテイクし2位に浮上。
リカルドのシューイも久々に帰ってきました。
Oh yes 👟🍾#ItalianGP 🇮🇹 @danielricciardo pic.twitter.com/MA4O1C3f2f
— Formula 1 (@F1) 2021年9月12日
フェルスタッペンとハミルトンのクラッシュという波乱があったものの、今年のイタリアGPは「マクラーレンのグランプリ」だったと言っても過言ではありません。
リカルドはファステストラップも持っていきました。
数年前、パワーがなくて苦労していたマクラーレンが、最もパワーが要るモンツァでワンツーフィニッシュを決めるという劇的な展開。
そして最後尾スタートのボッタスは驚異の追い上げで3位表彰台。昨日のスプリント予選1位からの勢いが続いているかのようでした。
ペレスは3位でフィニッシュしたものの、5秒ペナルティを受けたためボッタスが繰り上がりました。
フェルスタッペンですらリカルドを抜けなかったですが、ペレスはもはやオーバーテイクのチャンスすらマクラーレンに与えてもらえませんでした。
ハミルトンがフェルスタッペン接触した最大の原因はメルセデスの4秒のやや遅いストップ。3秒だったら楽にフェルスタッペンの前に出ていたはずです。
レッドブルとメルセデス両方の遅いピットストップがあのクラッシュを引き起こしたと言ってもよさそうです。
クラッシュ自体は、ハミルトンとフェルスタッペンが並走する形で1コーナーに入り、フェルスタッペンがソーセージ縁石にヒットしてコントロールを失い、そのままハミルトンに突っ込んだ形です。川井一仁氏が言ってたように50-50のアクシデントだと思いますね。
いずれにせよ、リカルドがフェルスタッペンをスタートでかわしたことが、決勝レースを見応えのある面白いものにしてくれました。
スタートでハミルトンがノリスの前に出て、ロッジアでフェルスタッペンに並んだものの押し出されてノリスに再度抜かれたというのを忘れかけるほどにレースの内容は濃かった。
Not bad, @ValtteriBottas 😉#ItalianGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/6JSPxXtQPt
— Formula 1 (@F1) 2021年9月12日
一方、角田ですが、なんと出走できず。DNS。レコノサンスラップでマシンに問題が見つかり、レースを諦めました。
そして昨日スプリントでクラッシュし、決勝前にパワーユニットを交換したガスリーにもトラブル。レコノサンスでも問題を訴えていましたが、レース3周目でトラブル発生。そのままリタイアしました。
ということでアルファタウリが2台揃ってリタイアしました。
it's difficult to determine the origin now, but unfortunately we had another issue with @PierreGASLY's car which the team are investigating. pic.twitter.com/dApBZb8siH
— Scuderia AlphaTauri (@AlphaTauriF1) 2021年9月12日
今回の両者リタイアは、むしろ遅いピットストップの割を喰らわずに済んだフェルスタッペンにとってチャンピオンシップをやや有利にするものだったかもしれません。
レッドブルは1つのグランプリを除いて毎回のようにアップデートを投入しており、ベルギーでも入れてましたが、今後もまだアップデートがあるでしょう。
一方メルセデスは開発体制をオーストリアGPの前あたりで来シーズンのマシンに移行し、最後のアップデートをイギリスGPで投入してからアップデートはありません。
F1の通常のシーズンであれば、アップデートを継続しなければあっという間に逆転されるのでシーズン終盤まではアップデートパーツが投入され続けます。開発競争。
しかし、予算制限と来季の新レギュレーションという特殊な状況下では、早い段階で開発のフォーカスを移すのは普通の考えです。フェラーリやアルファタウリなども既に今シーズンの開発は終えています。
モンツァやスパのようなレッドブルが不得意なサーキットが終わり、後はマシンを少し速くして優位に立ち、シーズンを終えるだけの状況に持ち込んだことになります。