2021年のF1プレシーズンテストが終わりました。
最終日はフェルスタッペンがトップタイム。
2番手タイムはアルファタウリの角田でした。
That's a wrap for 2021 #F1Testing 🏁
— Sky Sports F1 (@SkySportsF1) 2021年3月14日
Who impressed you the most today?
Click below to read our Testing Report 📲#SkyF1 | #F1
とりあえず、ハースは今年ウィリアムズと最後尾争いになりそうです。コマツさん・・・。
ハースの場合、今年の車より来年からの新レギュレーションのマシンの開発に集中したいと思うので今年は節約なんでしょうね。
3日間通して全然わからなかったのがアルピーヌ。
実質2019年の車なので明らかに不利なのですが、車の動き自体は悪くないように見えました。
アルファロメオは昨年苦戦しましたが、最終日を4位で終えました。
フェラーリのパワーユニットが改善されたのがひと目でわかる順位だと思います。
フェラーリは昨年よりはマシなシーズンになりそうですが、表彰台争いができるのか疑問に残ります。
ロングランペースも悪くはありませんでしたが、メルセデスやレッドブルよりは明らかに遅かった。
昨年ストレートが遅かったのをなんとかしようと思ったのか、低ドラッグでストレートが速い車になっていました。特に最高速はトップクラスかもしれません。
しかし、それがコーナリングを犠牲にしている印象。フェラーリが見据えるのは2022年以降なのかもしれません。
そしてサプライズ2位のアルファタウリ、角田。
セッション終盤にC5タイヤでアタックし、フェルスタッペンから0.1秒落ちの2番手タイム。同じC5のアルファロメオを0.7秒上回りました。
車の動き的にかなり軽い燃料搭載量だったと思いますが、とりあえず角田裕毅選手がF1のレーシングスピードで戦える速さを持っていることを証明したかと思います。
中段でポイント争いができるマシンなのは確実だと思われます。
そして、今年興味深いのがマクラーレンです。
3日間通して車の挙動が他のどのチームより安定していました。
また、最終日もソフトコンパウンドでタイムを出しに行くのではなく、硬めのタイヤでロングランをじっくりやる余裕を見せました。
メルセデスPUのおかげか、ストレートスピードはトップクラスに速いです。3日間通してストレートが速かった。
乗った後すぐに速いタイムが出せる車になっていた印象です。
リカルドの実力が組み合わさることで、戦闘力的には中段を抜け出すかもしれません。
メルセデスは例年のように軽く走ったらすぐトップタイムが出るという状況にはありませんでした。
ハミルトンが最終コーナーでスピンする場面もあったり、13コーナーでかなりふらついていたり、不安定さも垣間見えました。
Lewis heads out for a qualifying run, but spins on the final corner 🔁#F1 #F1Testing pic.twitter.com/W47XMYqbzG
— Formula 1 (@F1) 2021年3月14日
しかし、ロングランペースは普通に速かった。中段勢は1分37秒台でのロングランをしている所で、メルセデスは35秒台~36秒台での周回をしていましたので、W12が遅いということはないと思われます。
結局本当のアタックラップらしいものは2日目のボッタスのタイムくらいしか見られませんでした。C4やC5でアタックしていても、車の挙動を見ると燃料を積んでいるような感じでしたので、爪は隠していたようにも思えます。さすがにアルファロメオより遅いってことはないでしょうからね。
一発のタイムアタック時もメルセデスは最高速が遅かったですが、ドラッグ大きいからなのか、それともPUの出力を絞っているからなのか、燃料搭載量が多いからなのか。
ハミルトンはメルセデスとレッドブルの激しい戦いになると予想しています。
レッドブルは3日目の午前・午後共にトップタイム。
ただし、13コーナーで挙動を乱す場面が多かったです。コースアウトこそしませんが安定はしていなかった。それでも昨年のようにスピンしまくることはなかったので、ドライバビリティは良いと思います。攻めた結果挙動を乱すが、ドライバーが修正できるレベルという感じ。
C5とはいえ角田がこれだけフェルスタッペンに迫っているので、レッドブルが最も速いと簡単には言えない気がします。
信頼性で大きな問題が出なかったのはレッドブルにとって朗報でしょう。2日目にリアカウルは外れましたが・・・。
現状は初戦の最有力候補はレッドブルでしょう。しかし、シーズン通してそうなのかは未知数です。
あとはメルセデス次第か。
昨年のプレシーズンテストは、メルセデスが圧倒的に速そう、レーシングポイントがかなり良さそうという感じで、割と勢力図が見えやすかったのですが、2021年のプレシーズンテストでははっきりと勢力図が見えない印象でした。
とりあえず、マクラーレンが良さそうで、ハースがよくなさそうなのはわかりましたけど。アストンマーチンは信頼性に悩まされていました。
メルセデスは開幕までの残りの期間で改善してくるようなチームですから、トップ争いは開幕してみないとわからないですね。
今シーズンは、オーストラリアGPが延期されたせいで、1戦目と2戦目の間が3週間、さらに2戦と3戦の間が3週間もあるため、本格的にシーズンが開幕するのは5月ということになります。
したがって、本当に重要なのは5月のポルトガルGPにおける勢力図だと言っても過言ではありません。
バーレーンとイモラは前哨戦ですね。
バーレーン、イモラ、ポルトガルと進む度に勢力図がころころと変化するかもしれません。
アラムコがプレシーズンテストのタイトルスポンサーについていたのが驚きでした。
しかし、バーレーンでのテストはあまり面白くないですね。やはり、セクターごとに特性がよくわかるカタロニア・サーキットがベスト。
プレシーズンテストというと、寒い中走行するのが季節感あって良かったんですが、バーレーンだと季節感が全くないですから。
開幕前勢力図(決勝ペース想定)
アルピーヌ
フェラーリ アルファタウリ
ウィリアムズ ハース