世界耐久選手権の第2戦がベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催されました。
LMP1クラスに絞って感想を書きますが
まずこの日は気温が高く、タイヤのデグラデーションが心配されました。
アウディは今回高速仕様で凄い形のフロントノーズ。
トヨタVSアウディ
ローダウンフォースのアウディは明らかにストレートで速く、コーナーで少し遅い。
しかしこれにより、トヨタがコーナーで追いついてもストレートでオーバーテイクできない状況に。
ラップタイムはトヨタの方が若干速かったものの、ストレートがとにかく速いアウディが抜かれてもまた抜き返すという激しいバトルに。
What did we say yesterday?
— FIA WEC (@FIAWEC) 2016年5月7日
A rollercoaster ride of #WEC6hSpa is guaranteed!@Toyota_Hybrid Vs @Audi__Sport pic.twitter.com/TRq974oHS2
ブエミがなんとかトレルイエをパスし、コンウェイもそれに続くと思った矢先、トヨタ6号車のマイク・コンウェイがLMP2クラスのマシンに追突。
これで車の修復が必要となり、さらにドライブスルーペナルティ。トヨタ6号車が後方に沈みます。
ポルシェ両車に問題発生
ポルシェ1号車はアウディをどんどん引き離し快走。明らかにポルシェの方が他の2チームより速い。
しかし、ポルシェ2号車にハイブリッド系のトラブルが発生。
ポルシェはMGU-KとMGU-Hの両方を使ったハイブリッドシステムですが、どちらかが壊れたらしく、スピードを失います。
トヨタ5号車はピットストップでタイヤ交換せず、ポルシェ1号車の前に。
当然新品タイヤの1号車は速いペースでトヨタに追いつきます。
さらに、ポルシェ1号車が2回連続でパンク。両方共左フロント。
トヨタに悲劇
これでトヨタ5号車が独走状態。
と思いきや・・・
なんとトヨタ5号車がエンジントラブル。
さらにトヨタ6号車にもエンジントラブル+電気系トラブル。
トヨタ勢全滅!
これにより、トラブルフリーだったアウディの8号車が優勝!
さらにトラブルを抱えていたポルシェ2号車が2位。
3位はまさかのリベリオン13号車。
What an emotional moment! Congratulations @Audi__Sport #8 @LucasdiGrassi @loicduval @ollyjarvis! #WEC6hSpa pic.twitter.com/gdouYVg1Jr
— FIA WEC (@FIAWEC) 2016年5月7日
こういう荒れたレースで勝つあたりがなんかアウディっぽいです。
トヨタはトラブルさえ出てなければ5号車が優勝してたかもしれませんね。
優勝チーム
LMP1. アウディ 8号車 (ディグラッシ、デュバル、ジャーヴィス)
LMP2. シグナテック・アルピーヌ 36号車 (メネゼス、ラピエール、リシェルミ)
GTEPro. AFコルセ 71号車 (リゴン、バード)
GTEAm. アストンマーチンレーシング 98号車 (ラナ、ラミー、ラウダ)
ル・マン24時間レースへの展望
やっぱり速かったポルシェ、シルバーストーンよりも速さを見せたトヨタ、信頼性は・・・?
今回、レース結果的にはかなり予期せぬ展開だらけでしたが、ル・マン24時間レースの予測はある程度できるかもしれません。
まず、シルバーストーンでかなり差をつけられたトヨタの言い分通り、ストレートが長いパワーサーキットの方がトヨタの車には向いているようです。
レースではアウディよりも速いペースで走ってました。
しかし、ポルシェはトヨタやアウディよりもさらに速いペースで走行していた。予選ではポルシェがぶっちぎりでした。
ル・マンでは当然ポルシェもトヨタもローダウンフォースの仕様で参戦するかと思いますが、その差が埋められるのかかなり怪しいです。
また、いくらアウディがローダウンフォース仕様だからといえども、あまりにも加速に差があったのが気になりました。
ポルシェに何かが起こらないと勝てないんじゃないかというような感じがあります。
昨年と比べればまだトヨタにもチャンスはある
しかし、ポルシェ優勢である。
そんな印象です。
また、今回、トヨタが2台ともエンジントラブルでリタイアしたのが懸念されます。
エンジンやハイブリッドシステムの信頼性は大丈夫なのか?
今回、ポルシェ2号車にもハイブリッドのトラブルが軽く出てましたし、ル・マンに向けて24時間走れる信頼性の確保が急務になりそうです。
ル・マン24時間レースは6月18日~19日です!!