F1ドイツGP
フェルスタッペン 1位
クビアト 3位
アルボン 6位
ガスリー リタイア
今回、ガスリーのペースは決して遅くありませんでした。
ウェットスタート時のPU側のセッティングが間違っていたとみられ、レッドブル2台揃ってホイールスピンして加速しないという問題が発生。
ガスリーはあれで4~5個くらい順位を落としました。
さらに、ベッテルがガスリーの前にいて、なおかつペースが上がらないという状況が続きました。ベッテルもリカルドの後ろにいたためスリップストリームを使えていましたので、ストレートで抜けないという状況が発生。
ガスリーは、ペースはあるのに前を塞がれているというフラストレーションがたまる状況だったように思えます。
これだけならガスリーが苦戦していてもまだ言い訳ができたのですが、問題はトロロッソに抜かれたということ。
トロロッソのアルボンはガスリーよりもキャリアが若いドライバーです。
さらに、優勝できるポテンシャルのあるレッドブルの車を、トロロッソがオーバーテイクしてしまった。パワーユニットも両方ともホンダ。
そして決定的なのがアルボンとの接触。
あの接触はアルボンが進路を変えたため発生したのですが、あの位置ではどんなに頑張っても前に出るのは無茶です。かなりのリスク。
ハミルトンのように、ヘアピンの立ち上がりの時点でクロスラインで横に並んでいる必要があった。
これだけなら・・・まだアルボンのせいにすることができた。
しかし、ガスリーはフリー走行でクラッシュしています。
ドクター・マルコがロズベルグに、「いくらくらいの損害だったの?」と聞かれ、冗談で「50万ドルくらいかな」と答えていました。5500万円くらい。
ガスリーはシーズン前からかなりやらかしてますので、非常にマズい。
そしてガスリーにとってさらに逆風なことが。
クビアトはオーバーテイクを見せて3位を獲得したということ。
3位はチームの戦略や、運によるところもありますが、ストロールをオーバーテイクできたということが大きかった。
その後ボッタスはストロールを抜くことができなかったことからも、クビアトのオーバーテイクが際立ちます。
また、アルボンもトロロッソの車で一時4位を走っていましたし、良い仕事をした。
ガスリーはドイツGP予選でフェルスタッペンに迫るタイムを出して、イギリスGPでも良い走りをして、チーム内での評価を持ち直していましたが、かなりピンチになったのは言うまでもありません。
特に、ガスリーはレッドブルで表彰台にまだ乗れていないのに、トロロッソのクビアトが3位になったという事実が重くのしかかる。
How was that race?!
— Toro Rosso (@ToroRosso) July 28, 2019
First double podium for @HondaRacingF1 since the Portuguese GP in 1992! pic.twitter.com/bgLvXO34W5
アルボンは実力も見せていますし、スポンサーをタイから連れてきているので、向こう数年は安泰かもしれません。
レッドブルとトロロッソの4人という観点では、ガスリーが一番マズい立場です。
レッドブルは「ない」と言っているものの、夏休みが明けたらクビアトがレッドブルにいる可能性は否定できません。
ドイツGPのレースペースだけ見るなら、ガスリーは悪くはなかった。
しかし、トロロッソのドライバー2人対比で、ぱっとしない印象を与えてしまった。
ハンガリーで挽回しないとガスリーは本当にピンチかもしれません。
プレッシャーは相当なもので可哀想ではありますが、結果を残すしかない。
ヘルムート・マルコは、シーズン途中でダニエル・ティクトゥムを育成から外すような厳しい人ですから・・・
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