マクラーレンとホンダが年内で決別し、マクラーレンはルノーとパワーユニットの供給について交渉しているという報道が海外でかなり出てきています。
9月中あるいは日本GPまでには発表されると思われますが、ついにマクラーレンも「我慢の限界」が来ているということでしょう。
ホンダはパワーユニットの信頼性と馬力不足でマクラーレンを下位に沈めました。
シーズン後半、夏休みが明けてもいまだにトラブルが頻発しています。
数十億円の年俸を持っているアロンソも、パワーのなさを「恥ずかしい」と訴えていました。
アロンソは来年もマクラーレンがホンダを使うならチームを去る構えです。
「9月までに競争力がなければチームを去る」ということで、9月になってもいまだにホンダのパワーユニットは他の3メーカーから信頼性でもパワーでも回生エネルギーでも大きく劣っています。メルセデスからは80馬力とも。
マクラーレンは3年もの間ホンダのパワーユニットに苦しめられてきました。どんなに車体の方を良くしてもエンジンの悪さで台無しになってしまう。
結局ホンダも自分たちだけではどうすることもできない事を認め、エンジン開発に関してイギリスのイルモアの協力を得る事を決めました。来年以降はホンダエンジンという名のイルモアエンジンが使われるでしょう。
アロンソの怒りを沈めるためにインディ500への出場を許すなどしていましたが、結局ホンダは開発が遅れに遅れ、本来であればベルギーGPで入れるはずだったスペック4エンジンも間に合わず。
ストレートではトップから20km/h近く遅く、DRSなしで楽々とオーバーテイクされる有り様。
来年のシャシーのことがあるので早く決断しなければなりませんが、マクラーレンの関係者がルノーのモーターホームから出てくるなど、マクラーレンとルノーの交渉が進んでいると思われます。
マクラーレンがルノーPUを使うには障害も
一方でホンダは来年供給するチームがなくなり、実質参戦不可能になりますが、FIAはどうにかしてホンダをF1に残したいと考えているようで、「あらゆる手をつくしてホンダを2018年も参戦させる」としています。
マクラーレンがルノーエンジンに切り替えるのはそう簡単な話ではありません。
マクラーレンにはホンダとの契約があり、ルノーに切り替える場合には多額の違約金が発生します
各者が「解決策」という言葉を使っており、状況がかなり複雑化しているようです。
ルノーは4チーム供給はあまり歓迎していないようで、マクラーレンはトロロッソになんとかホンダエンジンに切り替えてもらいたいようです。
しかしトロロッソとホンダの交渉は一度決裂しています。
FIA→ホンダをF1に残留させたい
ルノー→4チーム供給は嫌
ホンダ→供給チームがいなくなる可能性
ちなみにレッドブルは、マクラーレンがルノーエンジンを搭載することを拒否しないとのことです。
また、カルロス・サインツのトレードを交渉材料にしているという噂も。サインツはルノーでパーマーの枠に?
マクラーレンがルノーに切り替えるというのはかなり喜ばしいことです。
彼らがまだ上位で戦いたいというレーシングスピリットを持っていたことになるわけですから。
どこかのジャーナリストがマクラーレンが金のためにホンダと組んでいると虚言を吐いていましたが、それは大嘘だったわけです。
マクラーレンは今のままではだめだと判断しトップドライバーであるアロンソの意見も尊重してルノーに切り替えることにしたのです。