オーストラリアGP、ボッタスが圧勝しました。
昨年1勝もできず、ハミルトンのウィングマンだと言われ、苦しいシーズンでしたが、ようやく解き放たれたような感じでした。
そしてフェラーリ。開幕前の好調ぶりからは打って変わって苦しみました。
「なんでこんなに遅いの?」というベッテルの無線。
では本当にフェラーリは遅かったのか?
答えは、「メルセデスよりは遅かった」といったところです。
やはり、アルバート・パークという路面がバンピーで、ストップ&ゴーという特殊なサーキットで、車本来の真価が発揮できなかったという感じでしょう。
オーストラリアほど特殊なサーキットは、アゼルバイジャン、モナコ、シンガポールくらいです。
それ以外でフェラーリの速さはどうなのかというのを見極めなければなりません。
しかし、アルバート・パークで速い車はだいたい年間通して強いのも確か。
バーレーンでフェラーリがメルセデスに匹敵できないとかなり厳しいと言わざるを得ません。
オーストラリアでフェラーリは直線が少し遅かったのですが、アルファロメオは遅くなかったので、おそらくセットアップが見つからずにダウンフォースをつけまくったのだと思います。
ルクレールはハードタイヤでは26秒台も出せていました。
これは中段勢より1秒速いタイムですから悪くはないです。
そしてボッタスは今年チャンピオンになれるのかという話。
メルセデスはフェラーリとレッドブルが追いつけないのなら2人を戦わせるでしょう。
また、ハミルトンはチームオーダーを好みません。
ボッタスはハミルトンに実力で勝利するという高い壁を超えることができればチャンピオンですが、本当に楽な道ではありません。
同じチームですので2~3秒の差ならピットストップが命運をわけますから、1位を走ってたのにピットストップしたら2位になってたなんてこともあるかもしれませんね。
個人的にはボッタスのチャンピオンも見てみたいですが。
そして3位になったレッドブルですが、まだまだ優勝への道は険しいなと思いました。
というのも、1回目のピットストップの後までベッテルを抜けなかった事、フロアが破損していたハミルトンを抜けなかった事、ボッタスとのペース差、そして予選のタイム差、ガスリーの順位、こういった点が無視できないからです。
レース中のストレートスピードですが、ハミルトンがホームストレートでDRSなしで294km/hまで出ていましたが、フェルスタッペンは288km/hくらいでした。
ハミルトンの方が履歴が長いタイヤでしたが、フェルスタッペンはDRS圏内に入っても0.7秒くらいまでしか近づけませんでした。
また、クビアトがDRSを使っていない状態のストロールを抜けなかったことからもわかるように、ホンダはメルセデスPUと勝負するにはもう少しパフォーマンスを改善する必要があるといえます。
フェルスタッペンは予選後にかなり険しい表情を見せていました。
今年はDRSの効き目も大きいですから、仮にスタートで前に出ても、引き離せなければストレートであっさり抜かれてしまうでしょう。
そう考えると、車体もPUも更にパフォーマンスを引き上げなければ優勝は遠い。
また、フェラーリも開幕戦から改善してくるでしょう。
今のところはメルセデスが全戦優勝してもおかしくない。しかしフェラーリが開幕前の速さを取り戻せば、チャンスはあるかもしれません。