マクラーレンが2018年からルノーパワーユニットを使用することが正式に発表されました。
ホンダは2018年からトロロッソにパワーユニットを供給します。
また、カルロス・サインツJrが2018年からルノーチームに移籍することも決定しました。
各者の利益不利益を点数化
今回の契約変更で誰がどれだけ得したのかを点数化。その理由も。
マクラーレン:90点
今まで3年に渡りホンダのエンジンに苦しめられ続け、テスト走行もまともにできず、ストレートでは楽々抜かれ、シーズン終盤でもいまだにトラブルということで、ホンダよりも遥かに良いルノーエンジンへの切り替えはマクラーレンを表彰台に近づけるでしょう。
さらに、ルノーの競争力を手にしたことでフェルナンド・アロンソを来年もチームに引き止められる可能性が上がりました。
一方で、ホンダとのパートナーシップを破棄したことで、ホンダからの資金提供がなくなり、さらに来年からは同じパワーユニットのレッドブルと直接比較されます。
トロロッソ:40点
現行のルノーパワーユニットよりも様々な面で劣るホンダに切り替えることは不利益でしかないものの、将来的に改善されるのであれば、自動車メーカーとの強い繋がりは利益に変わる可能性もあります。
また、ホンダはトロロッソに格安でパワーユニットを提供するとみられており、資金面でも楽になるでしょう。
またカルロス・サインツをどうしようかと悩んでいたところにこの話が出てきたわけで、サインツを一件落着でしたようにも思えます。
ホンダ:10点
組織力に優れ、実績豊富なマクラーレンとのパートナーシップを失うというのは恥でしかないでしょう。3年かかっても満足のいく進展が見られないどころか後退しているというのはマクラーレンを失望させるには十分すぎます。
トロロッソはマクラーレンよりも遥かに小さなチームであり、上位入賞ではなく、ポイントを1点でも取るというのが来年以降の目標に変わります。
ただし、もしホンダがパワーユニットを改善させられるのであれば、再来年以降にも様々な動きがあるでしょう。
ルノー:50点
ルノーは今回の取引でレッドブル陣営からカルロス・サインツを獲得しました。ルノーにとっては特に損失もなく、サインツ獲得というプラス要素だけです。
一方で、ルノーパワーユニットをマクラーレンが搭載することで、ルノーとマクラーレンのコース上での争いが熾烈化する可能性もあります。