【4/30追記】
正式にザウバーがホンダパワーユニットを2018年に使うことを発表しました。
国内外のいくつかのサイトで報じられていますが、ザウバーがパワーユニットの供給についてホンダと交渉に入ったようです。
交渉が成立すればザウバーはフェラーリからホンダにパワーユニットを切り替えることになります。
ザウバーは2016年に経営難に陥り、チームが売却されました。
ザウバーの名前を冠しているチームですが、もはやペーター・ザウバー氏はザウバーF1チームを保有していません。
現在も経営的には厳しいため、2017年は16年仕様のフェラーリPUを搭載しています。
Gemischte Gefühle beim GP von Australien in Melbourne - @Anto_Giovinazzi wurde 12., @Ericsson_Marcus fiel aus https://t.co/00IVxyCZq4 #F1 pic.twitter.com/Vy1esSaI3o
— Sauber F1 Team (@SauberF1Team) 2017年3月26日
ザウバーはできるだけパワーユニットを安く借りたいわけで、ウェーレインがレギュラードライバーなのはメルセデスとの交渉の窓口にするためでしょう。
しかし、14年, 15年とは異なり、フェラーリPUもメルセデスPUに匹敵するほどの性能になってきており、かつてのようにメルセデスPUだから圧倒的に有利とはなりません。
そんな中で、ホンダはザウバーにかなり安い価格でパワーユニットの提供を持ちかけているのでしょう。
ホンダはこれまでマクラーレンにしかパワーユニットを供給していませんでしたが、これだと集められるデータが2台分しかありません。
一方でルノーのように3チームに供給していると、6台分のデータが得られるわけで、信頼性の向上といった面では遙かに有利です。
さらに、ザウバーがホンダパワーユニットを搭載すれば、日本人のドライバーを起用してもらうこともできるようになります。
一方で、マクラーレンがホンダのパワーユニットを使い続けるのかどうかは怪しいところです。
マクラーレンは表向きにはホンダとやっていくと言っていますが、水面下でメルセデスと交渉しているという噂も報じられています。
もし、マクラーレンがパワーユニットをメルセデスに替えることにした場合、ホンダは供給先がなくなってしまいますが、ホンダとしては数百億円をPU開発に投資しているだけに撤退は避けたいところでしょう。
そうなると、まずはザウバーにパワーユニットを供給しつつ開発を進め、他のサプライヤーのパワーユニットと戦えるような性能になったら他のチームと交渉するという手も考えられます。
あるいは、ザウバーを実質的にホンダワークスみたいな位置づけにしてしまうこともできます。
今海外メディアでマクラーレンについて指摘されているのは、マクラーレンとホンダと意思疎通が上手くできていないということです。
マクラーレン側は、ホンダはパワーユニットの開発拠点を日本にしているので対応が遅すぎると言っていました。
いずれにせよ、ザウバーにホンダPUを載せるのはホンダにとってはメリットが大きいです。