前戦でホンダのエアロがオーバルで弱いということが判明しましたが、今回は伝統の市街地サーキット、ロングビーチです。
三行で説明すると
- フルコースイエローがない珍しいレース
- 気づいたらピットストップでパジェノーがトップに
- 佐藤琢磨奮闘で5位。ホンダ最上位。
予選では上位6台がシボレーエアロ・エンジンを使うペンスキーとチップ・ガナッシが占めました。
ホンダ勢はヒンチクリフが7番手、佐藤琢磨が8番手。
ポールポジションはペンスキーのエリオ・カストロネベスでした。
決勝レースはインディカーでは珍しく、大きな接触も事故もなく淡々と進みました。
やはり今のインディカーのボディーワークが影響しているのか、このサーキットでは全くと言っていいほどオーバーテイクができない。
レースでもオーバーテイクがほとんど見られず、ピットストップが命運をわける形に。
ホンダ勢はヒンチクリフと琢磨の2台は上位勢についていけるペースで、中盤あたりでもトップから8位あたりまでは接近していました。
ピットストップで順位が大きく変わり、カストロネベスの前にパジェノーとディクソンが出ました。
スコット・ディクソンかとおもいきやパジェナウがトップに。
ピットストップを遅らせて前に出る、いわゆる「オーバーカット」が成功したわけです。インディカーは給油もありますからオーバーカットは確かに効くかも。
さらに佐藤琢磨も6位まで浮上します。
懸念されていたブラックタイヤでもペースは速く、どんどん前に追いつきます。
最終スティントはレッドタイヤを履いた琢磨でしたが、パジェノー、モントーヤ、琢磨とトレイン状態になりオーバーテイクができず、本来のペースで走れません。
上位でも結局動きは少なく
シモン・パジェノーがディクソンに抜かれることなく優勝。
3位はカストロネベス
4位モントーヤ
5位が佐藤琢磨でした。
今回、佐藤琢磨選手のペースはカストロネベスやモントーヤを上回っていました。
そう考えると、こういった市街地サーキットやロードコースではホンダでもなんとかシボレーに喰らいつけるという感じでしょうか。
それとも単にAJ Foyt Racingのセットアップが良かったのか、琢磨がここを得意としているのか、はたまたペンスキーとチップ・ガナッシが強いのかわかりません。
今回のレースはディクソンがパジェノーを追い回していたものの、結局オーバーテイクできなかったように、相当なトラクションの差がないとオーバーテイクができない印象でした。
次戦はもう来週で、アラバマグランプリ。ここはロードコースなのでもうちょっとシボレーとホンダのパフォーマンスを見たいところです。
琢磨はこれで総合ランキング6位に浮上しました
リーダーはシモン・パジェノーです。
今日のレースなんか見てると、琢磨選手はホンダ勢では最上位を走り、そしてペンスキーやチップガナッシといった強豪チームに挑んでいたわけです。オーバーテイクも見せた。
こういう姿がAJフォイト御大はもちろん、チームのメンバーやHPDを鼓舞するわけで、チーム内での評価もさらに上がったと思います。