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2016年 F1 オーストラリアGP 決勝 分析

各チーム、各ドライバーの戦略と勝因・敗因を分析します。

 

 

結果(トップ10)

  1. ニコ・ロズベルグ
  2. ルイス・ハミルトン
  3. セバスチャン・ベッテル
  4. ダニエル・リカルド
  5. フェリペ・マッサ
  6. ロマン・グロージャン
  7. ニコ・ヒュルケンベルグ
  8. バルテッリ・ボッタス
  9. カルロス・サインツJr
  10. マックス・フェルスタッペン 

 

 

ロズベルグ

スタートでフェラーリに順位を譲ったものの、赤旗後にミディアムを履き、スーパーソフトのベッテルにあまり遅れを取らないタイムで最後まで走り続け、それが勝利に結びつきました。

ハミルトンがフェルスタッペンにひっかかってタイムを失ったのと、ライコネンがリタイアしたのも大きかったです。

 

ハミルトン

スタート後一気に順位を落とし、トロロッソのフェルスタッペンをオーバーテイクできずタイムを失いました。

16周目にミディアムタイヤを履いて、最後まで行くというアグレッシブな作戦に出ましたが、直後にアロンソのクラッシュがあって赤旗

ベッテルやリカルドがスーパーソフトを履いてくれたおかげでピットストップの間に順位を上げることに成功。前にいたトロロッソ勢ももう1回ピットが必要なソフトタイヤだったため、無理をせずに前にいけました。

そして新品ソフトのベッテルに終盤で追いつかれたものの、オーバーテイクさせずに2位を守り、傷を最小限に抑えました。

ハミルトン本人がインタビューで言っていましたが、ベッテルの戦略ミス、ライコネンのリタイア、フェルスタッペンの戦略ミス、儲けものだったと思います。 

 

ベッテル

スタートは最高で、ライコネンロズベルグを抑えてくれたおかげで引き離すことにも成功しましたが、赤旗が命運を分けました。

赤旗後にミディアムタイヤではなくスーパーソフトタイヤを履いてロズベルグを引き離そうという作戦でしたが、ロズベルグはミディアムタイヤでもペースが良く、十分なほど引き離せませんでした。これでピットストップがもう必要ないロズベルグに順位を譲った形に。

スーパーソフトが明らかに垂れてミディアムより遅くなってきたところまで履き、それからソフトに替えて上位を猛追しましたが、ハミルトンをオーバーテイク出来ませんでした。ブレーキングのミスもありました。フェラーリのピットストップミスで2秒失ったのも痛い。

赤旗が出ていなければ・・・赤旗後にミディアムを履いていれば・・・と悔やまれるでしょう。

 

 

リカルド

中段からスタートしたものの、レッドブルのレースペースが良く、どんどん順位を上げていきました。ルノーPUながら、ストレートでウィリアムズをオーバーテイクすることにも成功。

赤旗後はソフトタイヤを履き、最後にスーパーソフトを履いてファステストラップ連発。ミディアムタイヤがくたびれているマッサを再度オーバーテイク

母国GPを華々しく4位で飾ることに成功。

 

 

グロージャン

新チームで6位でポイント獲得という快挙を成し遂げたロマン・グロージャン

ハースのマシンのペースは平均よりちょっと下くらいでした。

しかし、ソフトタイヤを長く履き続け、赤旗が出た時にまだタイヤ交換をしておらず、かなり前の方にいました。

そして赤旗の間にタイヤをミディアムに交換。

レース再開後、後ろのフォース・インディアを終始封じ込め、オーバーテイクをさせませんでした。明らかにヒュルケンベルグの方がグロージャンよりペースが良かったですが、オーバーテイクできなかった。

これで恐らくヒュルケンベルグはタイヤを使ってしまい、自分の順位を守ることに専念。

トロロッソ勢がピットストップをしている間にさらに順位を上げ、

赤旗のおかげで事実上、一回もピットストップをせずにゴールまで走れたこと、そしてヒュルケンベルグオーバーテイクされなかったことにより、6位という順位を手にしました。新チームとは思えない戦略的勝利です。

 

フェルスタッペン

ハミルトンを序盤で抑え、ハミルトンに「この車抜けないよ」と言わしめる、サプライズを見せてくれましたが、赤旗に戦略を台無しにされました。

ソフトタイヤに履き替えて数周後に赤旗

赤旗中に再びソフトを選択しましたが、これがミスでした。

32周目にピットインしてミディアムに履き替えましたが、この時痛恨のピットストップミス。

ピットミスで数秒失ったせいで、タイムがあまり良くないパーマー、さらにチームメイトのサインツの後ろに出てしまいます。

サインツはパーマーをオーバーテイクできず、フェルスタッペンもパーマーのペースに付き合わされます。

おそらく毎ラップ1秒以上失ってます。

フェルスタッペンはイライラが積もり、「俺にパーマーと勝負させてくれよ」と言って、サインツの前に出ようとしますが、上手く行かず。

パーマーをオーバーテイクするまでに10周かかり、これで本来もっと上にいられたはずのレースで10位という残念な結果に。

 

パーマー

新人では最高位の11位。

ポイントこそ取れなかったものの、車の性能を考えれば上出来です。

赤旗中にミディアムタイヤを履いたことがこの結果をもたらしました。

 

マグヌッセン

1周目に周回遅れになったのに終わってみればペレスの前で12位という奇跡的なカムバックを果たしたマグヌッセン。

1周目にタイヤがパンクし、ダメ元でミディアムタイヤを履きます。

赤旗によってラップバックし、1周遅れから同一周回の最後尾になります。

これが功を奏し、悪くないペースで周回を続けて、終わってみれば12位だったというのがマグヌッセンでした。

もしかしたら序盤のマグヌッセンのミディアムタイヤのラップタイムを他のチームが見て参考にしたのかもしれません。

 

 

バトン

14位という、昨年より3位低いという悲惨な結果に終わったバトン。

この順位になってしまったのは、赤旗中にスーパーソフトを履いてしまったことでした。つまりベッテルと同じような戦略ミス。

スーパーソフトがすぐに垂れてタイムを失い、ミディアム勢から引き離されました。

ミディアムに履き替えた直後はロズベルグ並の31秒台で走り、前を走るザウバーのナッセに追いつきます。

タイヤ的にもペース的にもナッセより速かったバトンですが、ストレートスピードが遅いためザウバーオーバーテイクできず、バトンより1秒遅いナッセの遅いペースに付き合わされます。

55周目にようやくオーバーテイクしましたが、その頃にはもう手遅れでした。

 

 

ピレリは開幕前に、「ミディアム使うのはバカバカしい」とまで言っていたのに、終わってみればミディアム履いたほうが良かったという面白い結果になりました。タイヤが3種類になったことで今回のような意外な展開が生まれました。

 

 

 

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